深刻な問題行動とは
私たち飼い主には、「深刻な問題行動って何?」と改めて聞かれると、はっきりわからないことがあるのではないでしょうか。
ここでは、行動学の獣医さんからのアドバイスに従って、当てはまることがあるのかどうか考えてみましょう。
あなたの愛犬について、以下の設問で当てはまるものはありますか?
ア) 攻撃行動
- 咬みつかれたことがある。この時、皮膚が破れて出血するほど怪我をする。
- フードのお皿を出したり片付ける時に、激しく吠えたり唸られたり、咬みつかれる。
- 体のどこかを触られることを極端に嫌い、唸られたり、咬みつかれる。
- お気に入りの玩具などがあり、これを取り上げると唸られたり、咬みつかれたりする。
- 飼い主以外(他の家族、知り合い)に激しく吠えたり唸ったり、咬みつこうとした、あるいは咬みついたことがある。
イ) 恐怖・不安
- 部屋やクレートの中で縮こまって、人に近づかないことがある。
- 頻繁に尾が後ろ足の間に入り、頭を下げている状態でいることが多い。
- 雷など大きな音を聞くと、体が震えたり動き回ったり過度なよだれが滴り落ちる、などパニックになってしまう。
- 留守番をさせると、不安そうに吠え続けたり、物を壊したり、粗相をしたりする。
ウ) その他
- 外部要因が特定できない中で1時間以上もずっと吠え続けることがある。
- 自分の尾を追いかけてくるくる回り続けることが1日に何度もある。
- 自分の体を咬み続けたり、舐め続けることが1日に何度もある。その部分の毛が抜けていることもある。
- 家の中で不適切な場所で排泄を繰り返す。
- 家の中のものを破壊する(1歳以上)。
上記のうち一つでも当てはまるものがあったら、行動診療科へご相談することをお勧めします。
特に攻撃行動に関しては、咬みつく経験によってその回数が増えたり程度がひどくなってくる場合が多く、飼い主に怪我をさせるほどの攻撃をしてしまう犬は、ほとんどが6ヶ月から2歳の間に攻撃を始めると言われています。迷わず早めのご相談をお勧めします。
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